Note

植物化する人類と、いのちとぶんか社の使命 その3

(その2の続き)

その1,その2はこちら。

植物はなぜ花を咲かすのか。

もちろん、一義的には種の繁栄のためだと思うんですが、花には他者を引き寄せる、さらには、他者の心を動かす大きなパワーがあります。

一側面で見ると「花」というのも種の繁栄という自己利益のための機能ですが、別の側面から見ると、それが意図的かどうかは別として、第三者に「美と感動」、ひいては「生きる勇気」を与える他者利益の活動ともいえますよね。

かなり抽象的な仮説ですが、人類もこの先、植物化したあとに、「他者利益のために花を咲かせる」というフェーズに移行するんじゃないかと思っています。

そしてこの、「他者利益のために花を咲かせる」という活動に、「動く」という行為が結びついていくと思うんですね。

つまり、「美」という感動を他者に届けようとしたときに、そこにはテクノロジーやオンライン上のみではなく、リアルなコミュニケーションが発生する、という考え方です。

これは、人類は何のために生きているのか、という命題にも重なります。

私の仮説を詰めていくと、人類は究極的には、自己利益(消費活動)のためではなく、他者への奉仕(生産活動)のために生きている、という考え方になります。

その、他者への生産活動が「花」という形となり、周囲の人に美や感動を届け続けていくんだと思うのです。

いまはよりローコストで、より動きなしに自己消費を最大化させることに重点が置かれていますが、それが完成した後に最後に残るのはこの、「他者へ美や感動を届ける」という生産意欲なんじゃないでしょうか。

そしてそこにこそ、「動く」という行為が残り続けるのではないか、と思います。


ひるがえって、いのちとぶんか社はこの時代に何をもたらすことができるか。

いのちとぶんか社は「ぶんかで、いのちを、つなぐ」をモットーに、現段階では主に文化事業、まちづくり事業、防災事業、を展開しています。

私たちが扱っているのはまさに、コミュニティやつながりといったリアルな関係性の中で生まれる価値・領域であり、人間同士のつながりや活動、さらには、人間と動物、人間と自然など、様々な対象同士をつなぎ、関係性を紡いでいくことを使命としています。

テクノロジーの進歩に伴い、もとい、人類が“植物化”するのに伴い、「リアルなつながりや関係性は果たしてこの先の世界に必要なのか?」という問いに対して、常々自問自答を重ねているわけでありますが、私としてはこの、「人間一人一人が花を咲かせる」という生産活動においてこそ、この先、リアルなつながり、“動く”という行為が重要になってくるのでは、という仮説を持っています。

この先、恐らく数十年以内に、消費活動は全て、物質的価値も情緒的価値も動かずして満たされる世界がくるかもしれません。

そしてその先、人類が改めて「自身の生産価値」を見つめ直した時に、「動く」という行為そのもの、さらには、「つながりやコミュニティ」といったリアルな関係性が必要になっていくことでしょう。

いのちとぶんか社ではそんな未来を見据え、文化・防災・教育などのプロジェクトを通じて、人類が未来に生み出す生産活動をサポートしていきたい、もう少しエモーショナルな言い方をすると、植物化する時代において、一人一人の花が咲くお手伝いをしていきたいと思っています。

いのちとぶんか社が、植物化する時代において、一人ひとりが花を咲かせるための“土壌”をつくっていけると嬉しいですね。

一投稿目がだいぶ抽象的、というか概念的な話になってしまいましたが、最近の個人的なテーマである「人類の植物化」というテーマでレポートを書かせていただきました。

次回はもう少し実務的な内容にも触れららればと思います。

読んでくださってありがとうございました。